選ばれる水、選びたい水

日本は水が豊富でおいしい水がたくさんあります。
日本は多雨地域であり、年間降水量が実に1800ミリメートルあるという水に恵まれた国なのです。

確かに海外には雨がほとんど降らない干ばつ地域が多くなり、砂漠化が進んでいる地域が多くなっています。
ですので、そうした地域から比較すれば、水源が豊富な国が「日本」なんです。
水が豊富であり水道の蛇口をひねれば即水がある、という恵まれた状況にある日本では、水の大切さをあまり感じることがないのです。

ですが、日本も以前と比較すると水源に問題があったり、
水源の水量が以前よりも少なくなっているなど、地域によっては問題があります。

また高度経済成長期にはビル、マンション、さらにゴルフ場や工場などが乱立しました。
ビルやマンション、ゴルフ場などができれば当然基礎部分などにコンクリートが利用されます。
その重さから地盤沈下などの問題も露出し、さらには農薬問題、工場からの排水の問題等で公害問題が大きくなるなど、
人の健康を脅かし大きな災害につながってしまった地域もあります。
化学物質が地下に流れ込み、利用できなくなってしまった井戸なども多数ありましたね。

こうした問題が露出する一方で、水源を何とか守ろうという動きも強くなります。
公害や人体への影響などがメディアで大きく取りざたされるようになって、
私たち日本人も「水」ということへのこだわりを持つようになりました。

今では飲料水として利用する水は、スーパーでミネラルウォーターを購入したりします。
家庭用浄水器を利用してクリーンなお水にしてから飲む、また名水をウォーターサーバーで飲料水とするなど、
各家庭、オフィスなどで様々な水の利用がされるようになりました。

日本には、水環境の保全を訴えるということで、「名水百選」を選んでいます。
名水百選で選ばれた水はウォーターサーバーの水として利用されたり、ペットボトルにつめて販売されるなど、
全国各地でおいしい名水百選の水を飲めるようになっています。

水に硬水や軟水があるという知識も一般的に広まり、水の利用はただあるものを利用する、ということではなく、
健康を意識し、また利用するものによって選ぶ、という時代になっています。
おいしい水を選び、家庭で家族が安心して飲めるという時代になったんです。